SSブログ

CT検査の顛末

CT検査を受けたのは2度目です。

1度目は虫垂炎で入院したときでした。虫垂炎というと,「取るに足らない手術」と思われがちでしたが,この頃は違うようです。

かつては虫垂炎が疑われた場合は,手術して切除していたようです。だから虫垂炎でない場合,あるいは軽症の場合でも,どうせ要らないものだから,炎症の可能性を考慮して切除していたようです。しかし現在は,きっちり診断がついた場合しか手術しません。それが一度目のCT検査だったわけです。造影剤を入れられると体が急激に熱くなります。放射線の作用なのかあまりよい気持ちはしません。

かかりつけ医で,反跳痛が指摘されたので,虫垂炎でまず間違いなかったのですが,かなりの重症の虫垂炎だったようです。昨今は内視鏡手術もあるのですが,腫れがひどかったので,開腹してしっかり切除されました。

私は見ませんでしたが,妻は,ずいぶん大きくてキモチが悪かったと言っていました。精密検査受けるとすぐに,緊急手術を受けました。ほっておいて炎症起こした虫垂が破裂したりすると,腹膜炎などを併発して死にも至る可能性がある病気とのことでした。時々夜中などでも,急に差込みが来てトイレに駆け込むことが有りましたが,それが無くなりました。

しかし虫垂炎が取るに足らない病気という誤解はいまだに続いているようで,6日間の入院でしたが,職場からは仕事の書類を送りつけられ,一方医師からは開腹手術した直後にヒコーキに乗るなんて狂気の沙汰とストップがかかり,直後に控えていた海外出張はキャンセルするわで散々でした。

それはそうとして,今回のCTによる肝臓の検査です。腫瘍状のものがあるとのことでしたが,もう数年来指摘されていた良性のものでした。今回ドック検査の医療機関を変えたものだから,こちらが初めての超音波検査の結果だったので「要精密検査」と打ったもので,何年も同じ状態ならば黒子のような良性腫瘍に決まっていたのでした。余分な医療費を使ってしまいました。

CT検査を受ける前に,その危険性を指摘されました。何万人に1人だか,問題が出る場合があると。CT検査の造影剤によるものだったと思いますが,確か私の場合肝臓のある数値(具体的なものは忘れました)が大丈夫だから検査を行うというものでした。

危険性を指摘された後,「何か質問ありますか?」と聞かれたので,その何万人に1人だかに危険が出る割合は,その肝臓の数値がOKの人が母数になっているのか?という質問をしました。

医師は想定外の質問だったようで,少し戸惑って,「そのはずだ」と言うような回答でした。ふと,「それならば肝臓の検査が間違っていたケースとどう区別するのだろうか?」と思いましたが,それ以上追及しても無理そうでしたので止めました。「質問あるか?」と聞かれたので,当たり前のことを質問しただけなのですが,素朴な質問をするのも,日本の国では特別な事のようです。

肝臓の事前検査の数値が100%正しいとすれば,万が一の危険なケースはCT検査のせいだと言えますが,事前の肝臓の検査が100%正しいともいえないのでは,どちらに問題があるとも言えないはずです。

そう言えば,私がアルバイトでやっているとある資格の講師で,すでに数十回,一回あたり数十人対象に講義をして,「何か質問ありますか?」と聞いて,質問があったのは2回くらいです。その内,1回は割と普通の質問でしたが,一生懸命回答したのがとても充実していたと思います。終わってからとても役に立つ講義でしたと言われたのは大変嬉しかったです。何もないのはちょっと寂しいものです。もっと,「日本の人々よ,もっと虚心坦懐に思った通り好きなだけバンバン言ったって構いませんよ。」と言いたいです。
nice!(4)  コメント(0) 
共通テーマ:学問

nice! 4

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。