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学校休校指示は完全な間違い

国民の6割が学校の休校措置を支持しているのだそうです。

科学的データよりも安倍さんの言う事を信じるのでしょうか?
殆ど神がかりです。

子供は社会の宝だから大事にしないといけないと。

そういう理屈らしいです。子供を大事にしないといけないのは当然の事です。ならば,真に科学的な判断をして子供を保護しないといけません。間違った判断で子供を危険にさらしてはなりません。当たり前のことを,さももっともらしく言うのは,ウソがあるという事です。

「こういう時期だからやむを得ないのではないか?」というのは,恐らく多くの日本人の常識的な意見なのでしょう。

NHKが3月6日~8日に行った世論調査で学校休校について質したところ,
「やむを得ない」が69%,「過剰な対応だ」が24%だったとの事です。

全くインチキ調査もいい加減しなさいと言いたい。
こんなものは,「過剰な対応」でも何でもなく「不適切な対応」以外の何物でもありません。回答にそういう選択肢がない,それこそ出来レースの調査です。

子供の感染者数がごく少ないのは,最も感染数の多いおおもとの中国のデータで明らかでした*。
中国の2月11日時点でのCOVID-19感染確認者数44,672人の中で0歳から19歳の者は,965人で全体の2.1%,死者は同1,023人の中で1人のみでした。0歳から19歳では大人よりも圧倒的に感染率が低く,しかも感染者965人中死者1名というのは約0.1%で普通のインフル並みです。

感染リスクが圧倒的に高い大人と接触させるよりも,感染リスクの低い子供同士を,むしろ学校に避難させておく方が安全なのです。この速報データ*が出たのは,首相の休校指示の10日前の2月17日でした。当方は,このデータを確認していましたので,2月27日の首相の休校指示には非常に違和感を持ちました。百害あって一利なしと。

子供の感染が出れば,インフルの学級閉鎖措置の様に対処すればよいのです。これなら,現場は慣れているから混乱しません。上のデータが示すように子供にとっては,死亡率はごく低く,それほど恐ろしい病気ではありません。

ただ,この方法をとるためにはインフル並みの検査が必要です。「検査ができないから,予防的措置として休校措置を取った」のだという反論も聞こえそうですが,それならそれで,もっと罪作りな話です。

なぜ検査できないのでしょう?
「検査数をいたずらに増やすと医療崩壊を招く」というのが,検査拡大反対派の意見の様です。
日本の医療はそんなにもろいのでしょうか?

専門家でもいたずらに検査数を増やさない方が良いとの意見を唱える人がいます。
あからさまに政権を批判すると,正当な主張も批判分子だとして,はなから話を聞いてくれなくなるからかもしれませんが。たしかに,心配性の人たちが医療機関に大勢押しかけたら混乱を招くでしょうが,この記事を書いている3月22日の時点でも日本の検査数は18,226人。諸外国に比べ必要以上に人為的に制限しているとしか見えない数字です。検査しない限り,感染確認はしようがありません。この検査数で,陽性者数は1,015人。陽性率は,5.57%。結構な陽性率です。もっと恐ろしいのが,前日からの増加数です。カッコ内が前日からの増加数です。厚生労働省のページにしっかりと表示されています。検査数18,226(92) ,陽性者1,015(34)人。何と,前日の検査数92人のうち,陽性者は34人と,陽性率は,約37%という恐ろしい数字です。これは厳選に厳選を重ねた検査者数です。なぜそこまで厳選する必要があるのでしょうか?重症者を増やし,隠れ感染を増やすだけです。

休校措置は,
中国のデータを基にしたものでもなく,
日本国内の小中学生などの感染者数を把握した上でも判断でもなく,
実効を伴わない,単に「世間に受け入れられそうだ」という政治的判断以外の何物でもありません。

全く実効を伴うものではありませんが,
多分,これを支持する人は,「諸外国よりも感染者数が少ないではないか?」
と反論するかもしれませんが,

休校措置は,全く事実に反することをやっており,全く効果はありません。
陽性者が圧倒的に少ないのは,諸外国に比べ,検査数が圧倒的に少ない事,特に最近の陽性率が異常に高いことを刮目してみるべきと思います。

刮目しても,「もし見逃しがあったとしても,肺炎の死者で分かるのでは?」とか寝ぼけたことを言っているあなた!

日本人の肺炎での死亡者数をご存知ですか?およそ年間10万人。誤嚥性肺炎3万人を入れるとおよそ13万人。その中に新型コロナウィルス性の肺炎の死者が千人や二千人混ざったって全く分かりません。

こんな記事を書くのが遅かったかなとも思うのですが,当方も公私に忙しく,この件に関しコメントする立場でもありませんのでご容赦の程。



*http://weekly.chinacdc.cn/en/article/id/e53946e2-c6c4-41e9-9a9b-fea8db1a8f51
1か月前はスムーズに繋がったのに,現在非常に繋がりにくくなっています。
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momotaro

お説ごもっともです。
休校要請は過剰な反応であるだけでなく、そもそも根拠のない不適格な指示であったということが明確になりました。
記事に感謝します!
検査数を増やさないことも、事実隠蔽ですよね。そんな姑息な手段でウィルスと対峙できると思っているのでしょうか?
低脳総理、低脳内閣、専門家も毒されちゃってますね。
NHKは相変わらず何の役にも立ちません。
by momotaro (2020-03-24 06:03) 

Enrique

momotaroさん,
中国のデータを活用していれば,馬鹿な指示はあり得なかったはずです。私は厚労省のリンクから見たので,少なくとも厚労省内では確認できていたはずですが,誰も進言できなかった。中国発のウィルスであり感染データも膨大ですから,これを使わないということはあり得ない訳ですが,全く正反対のことをやってしまいました。
by Enrique (2020-03-24 06:39) 

kazg

>「過剰な対応」でも何でもなく「不適切な対応」
ぼんやり感じていたことに、動かしがたい根拠を示していただきました。科学的根拠よりも政治判断、国民の幸せよりも政権の維持、、、優先順位が倒錯していますね。
by kazg (2020-03-27 05:58) 

Enrique

kazgさん,
27日付の記事で書いています。厚労省の3月24日現在の年齢別のデータは,中国の2月11日時点でのレポートと全く同じ傾向になっています。20歳未満の陽性者は中国2.1%に対して日本2.6%,統計的有意差は出ないと思いますが,休校は感染に絞っても逆効果の疑いすらあります。まさしく百害あって一利なし。 NHKの世論調査は正解の無い選択肢を選ばせています。
by Enrique (2020-03-28 10:18) 

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