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3月29日12:00感染者急増・検査者数字の問題点

厚労省発表の新型コロナの感染者の数字をウォッチしています。

ここに来て東京都での急増のほか,他県施設等での集団感染により数字が大きく増え,1日の陽性者数が194人と過去最多になりました。

数字の急増は由々しきことですが,欧州の急拡大に比べるとまだ少ないのは,どう見るべきでしょうか?

しかしながら,前日からほぼ倍増ですから,それが続けばねずみ算的にあっという間に増えます。
検査数が少ないのではないか?という指摘は各所からなされていますが,当方が疑問に感じるのは,その絶対数もさることながら,その極端な増減です。

数字だけから見れば,1日で陽性者が194名増え,検査者数が296名増えたわけですから,194/296で65.5%で,陽性率が2/3程度。これでは陽性が確実な者のみ検査しているのでは無いか?という疑問が湧きます。

もしそうだとしたら,検査の意味が無いと言っても過言ではありません。検査の確実性が100%ではないわけですから,検査を受けた者は検査以外の傍証から2/3が分かっていたというデータなら,これではスクリーニングではなくて,後追いの検査としか言えないでしょう。

ただ日によっては検査者数がどっと増えて陽性率が1%程度になる日もありました。集団感染が疑われて団体で検査をやった場合などの急増はあり得るでしょうが,マイナスになる日もありました。現場が混乱していて大変というのは分かりますが,正確な統計数字は正しい政策のための基本です。マイナスになる理由は,一人の人間に何回か検査をしていた数字を外したのだそうですが,極端に少ない検査数の日(おそらくダブりを引いたためそうなったと推測されます)や,それが明らかな「検査数マイナスの日」が発生してからも度々それが繰り返されている事です。最初のマイナスが発生したのが,3月19日ですから,少なくともその時点で厚労省は全国各所に「PCR検査の報告数は検査件数ではなく検査人数にするように」と通達を出したはずです。しかしながら,3月25日に再度マイナスの日が発生し,さらには29日は新たに発生した陽性者数194名に対して検査者数が296名と異常な少なさですから,296名の検査者数というのはダブりを引いたものではないかと推測されるわけです。

以上より,以下の問題点が指摘できます。

・検査件数の増減は,集団感染などで団体でやった場合の急増はあり得るが,マイナスになるのは明らかに人為的なミスである。混乱でそういう事が突発的に発生するのは理解できるが,それが繰り返されるのはおかしい。

・もし,今後も検査者数の増減が繰り返されるのであれば,検査数の定義が不徹底で統計数字の信頼性を毀損する。

以上
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momotaro

日本の検査結果の公表は信頼できませんねぇ
理解に苦しみますねぇ
解説ありがとうございます。
by momotaro (2020-04-01 05:11) 

Enrique

momotaroさん,
検査数に関しては,混乱しているのか人為的にいじっているのかよく分かりません。
by Enrique (2020-04-01 06:30) 

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