ある若者の意見~これが割と平均的な見方なのかも~
ある20歳の若者と話をしました。
彼は原発は直ぐに動かすべきだと言います。
雑談をしていて,あまり関係の無い話から,その意見が飛び出しましたので,きっと結構その事が頭を占めているのでしょう。その根拠は,止めておいてもメンテナンス・コストが掛かってもったいない。安全対策は一生懸命やっているようだし,動かしたほうが経済面でも良いと言います。
バブル崩壊後の経済状況の中で育って来ていますから。経済面には敏感の様です。
事故さえ防げれば良いと思っているようです。
「テロに見舞われる危険性はどうするのか?」
と問うと,それなりに危機感はある様です。
「危険性ももちろんだし,経済性を言ったって核燃料サイクルが確立されていない現状では,トイレの無いマンション。必ずしも安心安定した電源とも言えないのではないか?」と言うと,言葉を濁します。
「マスコミは偏向しているからダメ」とも言います。ちなみに彼の父親はあるマスコミの役員です。
父親の話を聞いて育ったのでしょう。私は中学生くらいで父親の意見よりは,自分の意見になりましたが,彼は素直に親に従ったようです。
かつての民主党政権はマスコミの誘導で国民をダマした結果だと。彼は本気でそう思っているようです。
その上で,質問してみました。
「何故,小沢さんが悪者扱いになったのだろう?」
「小沢一郎さんて,あの人は悪い人なんでしょ。」
「それはマスコミの悪宣伝ではないの?」
「...」
「何故,国民が選んだはずの鳩山さんが短期間で引きずりおろされたのだろう?」
「日本は国民が直接首相を選ぶ訳ではないよ。」
「直接では無くても,政権交代した時は,実質上党の代表が総理になるに決まっているじゃないか?」
「でも鳩山由紀夫さんって,とんでもなく悪い人なんでしょ。」
「どうして?」
「だって,行っちゃいけないって言われているところに行ったでしょ。」
「それは首相を辞めてからの事だし,彼の信念に基づいてやっている行動だけど,どうして頭から否定するの?」
起こったことに関して,何の疑問も持たないようです。
「なぜ,他のマスコミを叩くなんて事が起るんだろう?」
「朝日新聞って悪い新聞なんでしょ。」
こんな調子です。
「どう悪いか自分で確認してみたの?」
読むわけもありません。
どうもこちらが,本人の理解と異なる事を言うようで,焦って一生懸命私の話の不正確なところを突いて来ます。ちょっとした簡略な言い回しだったり。しかし,それはいずれも本質的な指摘ではありません。人間,一旦思い込んだ事を変えるのは容易では無いようです。マインドコントロールにハマった人間を救い出すのが難しいのと同じ事です。
ヘンな例えですが,余り良くないと分かっていても,世人はWindowsを使い,高いOfficeを使います。疑問なく使う人はむしろ幸せです。ダメなのは重々分かっていても,それを使うのが当然の様な職場環境では使わざるを得ないと言う事もあります。私も後者の理由で使って来ましたが,これは苦しいです。
おかしいと思っても,声を挙げると自分の不利益になるから声を挙げない。こういう人がかなり多いのかも知れません。あるいは,多数派についていれば安心と,積極的に多数派に回る人たちも多いかもしれません。
「寄らば大樹の陰」と。きれいごとではなく本音なんでしょう。
しかし,寄った大樹に雷が落ちる事もあるかもしれません。
多数派を信じるのは良いけど,一番影響があるのはあなたたち若者なのだ。自ら確かめようともせず,多数派に流れる態度は止めた方が良いよと。
マスコミが偏向しているというのはアナタの指摘通りだが,偏向しているところを見誤ったら完全にアウトではないか。
プロパガンダに騙されず,自分で確かめ,自分のアタマでしっかり考えないといけないのではないのか?とも。
自分の信じて来た事に余り根拠が無いと悟った彼は,「でも勝てば官軍ではないか。多数派の意見が占めるので良いのではないか。」と言い出しました。
「あなたが,そう考えるなら,それも仕方が無いし,それも多くの人たちの考え方だろう。」
「しかし,私はその考え方には賛同出来ない。道理に合わないデタラメな事でも多数派がやれば,それで良いなんて,そんな多数派に入って安心出来るのか?少なくとも私はそんな社会に住むのはいやだ。」
「不都合な事実は知りたくない国民は,多数派,エラい人の言うことを頭から信じたい。だからはっきり白黒つくものではなく,いつまでも達成される事のないわけのわからないスローガンの方が良い。そういう国民が選んだ議員で構成されるのが,現在の腐った国会ではないか?そして,一生懸命,政権与党現総理のボロは隠し,結果ありきの様な報道を繰り返すマスコミ,カネを取りながらも,視聴者や読者のためにならない報道を繰り返すNHK。いくら抗議しても,暖簾に腕押し。そうしていれば,彼らは居心地が良いからだ。」
そこまで踏み込んでも,彼はまだ前民主党政権はとんでもなくダメとして,現在の政権与党を強く支持するようです。
「じゃあ,なぜ高校無償化が非難されないか?」
「それは,そう言う親に支持を得た結果では?」
「いや,高校無償なんて国際社会では当たり前のことなんだ。それを批判なんかしたら,余りにも恥ずかしい。」
「子ども手当がけしからんという輩もいるな。」
「悪い親は,子供に使うべきだった金を使い込むから,その意見は分かる。」
「世界中にはとんでもない奴がいるから,軍備を拡張してしっかり防衛しないといけない。」
「日本の中にもワケが分からん奴らがいるから,こいつらに金を与えるべきではない」と。
比較的恵まれた若者の意見でした。
そして容易には考え方を変えようとしません。おかしさを指摘しても勝てば官軍,これが多数派の考え方だと胸を張る,彼の様な恵まれた者が果たして多数派なのでしょうか?
彼は原発は直ぐに動かすべきだと言います。
雑談をしていて,あまり関係の無い話から,その意見が飛び出しましたので,きっと結構その事が頭を占めているのでしょう。その根拠は,止めておいてもメンテナンス・コストが掛かってもったいない。安全対策は一生懸命やっているようだし,動かしたほうが経済面でも良いと言います。
バブル崩壊後の経済状況の中で育って来ていますから。経済面には敏感の様です。
事故さえ防げれば良いと思っているようです。
「テロに見舞われる危険性はどうするのか?」
と問うと,それなりに危機感はある様です。
「危険性ももちろんだし,経済性を言ったって核燃料サイクルが確立されていない現状では,トイレの無いマンション。必ずしも安心安定した電源とも言えないのではないか?」と言うと,言葉を濁します。
「マスコミは偏向しているからダメ」とも言います。ちなみに彼の父親はあるマスコミの役員です。
父親の話を聞いて育ったのでしょう。私は中学生くらいで父親の意見よりは,自分の意見になりましたが,彼は素直に親に従ったようです。
かつての民主党政権はマスコミの誘導で国民をダマした結果だと。彼は本気でそう思っているようです。
その上で,質問してみました。
「何故,小沢さんが悪者扱いになったのだろう?」
「小沢一郎さんて,あの人は悪い人なんでしょ。」
「それはマスコミの悪宣伝ではないの?」
「...」
「何故,国民が選んだはずの鳩山さんが短期間で引きずりおろされたのだろう?」
「日本は国民が直接首相を選ぶ訳ではないよ。」
「直接では無くても,政権交代した時は,実質上党の代表が総理になるに決まっているじゃないか?」
「でも鳩山由紀夫さんって,とんでもなく悪い人なんでしょ。」
「どうして?」
「だって,行っちゃいけないって言われているところに行ったでしょ。」
「それは首相を辞めてからの事だし,彼の信念に基づいてやっている行動だけど,どうして頭から否定するの?」
起こったことに関して,何の疑問も持たないようです。
「なぜ,他のマスコミを叩くなんて事が起るんだろう?」
「朝日新聞って悪い新聞なんでしょ。」
こんな調子です。
「どう悪いか自分で確認してみたの?」
読むわけもありません。
どうもこちらが,本人の理解と異なる事を言うようで,焦って一生懸命私の話の不正確なところを突いて来ます。ちょっとした簡略な言い回しだったり。しかし,それはいずれも本質的な指摘ではありません。人間,一旦思い込んだ事を変えるのは容易では無いようです。マインドコントロールにハマった人間を救い出すのが難しいのと同じ事です。
ヘンな例えですが,余り良くないと分かっていても,世人はWindowsを使い,高いOfficeを使います。疑問なく使う人はむしろ幸せです。ダメなのは重々分かっていても,それを使うのが当然の様な職場環境では使わざるを得ないと言う事もあります。私も後者の理由で使って来ましたが,これは苦しいです。
おかしいと思っても,声を挙げると自分の不利益になるから声を挙げない。こういう人がかなり多いのかも知れません。あるいは,多数派についていれば安心と,積極的に多数派に回る人たちも多いかもしれません。
「寄らば大樹の陰」と。きれいごとではなく本音なんでしょう。
しかし,寄った大樹に雷が落ちる事もあるかもしれません。
多数派を信じるのは良いけど,一番影響があるのはあなたたち若者なのだ。自ら確かめようともせず,多数派に流れる態度は止めた方が良いよと。
マスコミが偏向しているというのはアナタの指摘通りだが,偏向しているところを見誤ったら完全にアウトではないか。
プロパガンダに騙されず,自分で確かめ,自分のアタマでしっかり考えないといけないのではないのか?とも。
自分の信じて来た事に余り根拠が無いと悟った彼は,「でも勝てば官軍ではないか。多数派の意見が占めるので良いのではないか。」と言い出しました。
「あなたが,そう考えるなら,それも仕方が無いし,それも多くの人たちの考え方だろう。」
「しかし,私はその考え方には賛同出来ない。道理に合わないデタラメな事でも多数派がやれば,それで良いなんて,そんな多数派に入って安心出来るのか?少なくとも私はそんな社会に住むのはいやだ。」
「不都合な事実は知りたくない国民は,多数派,エラい人の言うことを頭から信じたい。だからはっきり白黒つくものではなく,いつまでも達成される事のないわけのわからないスローガンの方が良い。そういう国民が選んだ議員で構成されるのが,現在の腐った国会ではないか?そして,一生懸命,政権与党現総理のボロは隠し,結果ありきの様な報道を繰り返すマスコミ,カネを取りながらも,視聴者や読者のためにならない報道を繰り返すNHK。いくら抗議しても,暖簾に腕押し。そうしていれば,彼らは居心地が良いからだ。」
そこまで踏み込んでも,彼はまだ前民主党政権はとんでもなくダメとして,現在の政権与党を強く支持するようです。
「じゃあ,なぜ高校無償化が非難されないか?」
「それは,そう言う親に支持を得た結果では?」
「いや,高校無償なんて国際社会では当たり前のことなんだ。それを批判なんかしたら,余りにも恥ずかしい。」
「子ども手当がけしからんという輩もいるな。」
「悪い親は,子供に使うべきだった金を使い込むから,その意見は分かる。」
「世界中にはとんでもない奴がいるから,軍備を拡張してしっかり防衛しないといけない。」
「日本の中にもワケが分からん奴らがいるから,こいつらに金を与えるべきではない」と。
比較的恵まれた若者の意見でした。
そして容易には考え方を変えようとしません。おかしさを指摘しても勝てば官軍,これが多数派の考え方だと胸を張る,彼の様な恵まれた者が果たして多数派なのでしょうか?
2015-06-21 11:16
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