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茹でガエル

茹でガエルの法則なるものがあるそうです。
蛙がいきなり熱いお湯に入れられると一瞬で飛び出すが,ゆっくりゆっくり温度が上がる水の中に居ると,飛び出すタイミングを逸して,とうとう茹で上ってしまうという法則?です。

蛙自体がそうするかどうかの科学的な証明は無いでしょうが,危険な変化もゆっくりゆっくり進められると,気がついて逃げるタイミングを逸してしまうという,戒めの比喩に用いられるものです。「猿も木から落ちる」とか,「猫に小判」などに類したような例えだと思えば良いでしょう。

この事は随分前に聞いた気がします。
カエルの方はよほど気を付けないといけませんが,カエルを茹でたい側の立場からすれば,当然こういう方法を使うでしょう。
茹でガエルはたとえ話ですから,要点だけ単純化したものです。現実はもう少し手が込んでいるかも知れません。

湯船に入っているカエルも沢山いるので,気がつく者もいるかもしれないですから,火の温度調節をしているところは決して見せません。一方,洗い場にいるカエル達が浴槽に入っているカエルに,「こちらは寒いのだからそのくらいの温度がちょうどいい。」という意見にまとめます。 「けっこう暖まって来たから,寒いあなたたちも入ったら」と湯船のカエル達は言うのですが,「体を洗ったら入るから,待っててね」と言って,依然洗い場で体を洗ったり,遊んだりしています。実は外から餌の差し入れがあるので,湯船になどは入れないのです。

ああそういえば,こういう楽しい遊びがあるから,あなた達も浴槽の中でやってれば楽しいよと,おもちゃを渡されます。もらったカエル達が夢中で遊んでいるうちにも,湯温は結構上がっていました。浴槽の中にいて,あまりもらったおもちゃに興味を示さなかったカエルが,湯温の変化に気付き,「我々カエル族は変温動物だから,こういう温度には体がついて行かない。」などと生意気にも主張するカエルが現れました。

「これを熱いなどというカエルは,この浴槽内の秩序を見出す異端カエルだ。」
「湯船にいるカエルは,与えたおもちゃで遊び,決して湯温が高いなどという世迷い言を言わせない様教育しないといけない。」「大体,茹でられるべきカエルに意見を言わせる事自体,間違った教育だった。」「異端カエルを生じさせない様,正しい教育をしないといけない。」
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majyo

異端蛙にならないと、この国は大変な事になりますね。
ゆっくりゆっくり逃げられないように蛙は茹でられます。
怖い事です。
茹で蛙の法則初めて知りました。
今は、これがまかり通っているような気がします。
いつも、勉強させて頂いています。感謝です



by majyo (2015-05-23 19:41) 

Enrique

majyoさん,ありがとうございます。
茹でガエルは,ビジネス面で言われた例えと思います(グラスの蚤の話とかもありました)が,多くの人々の戒めとすべき例えと思います。茹でたい人と茹で上りたい人は別ですが。
by Enrique (2015-05-24 03:12) 

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