正論を嘲笑う人々
今の時代,正論を吐き,理想に基づいて行動する事は,馬鹿げたことのようです。
「理想と現実は別さ」と,物知り顔の方が賢いと。
同じエネルギーで活動するならば,正論ではない別な現実論で働いた方が遥かに効率が良いし,達成感もあると。頭の良い人,特に競争を勝ち抜いて今日の地位を築いた人にその傾向が強いように思います。時代の空気を読んで良い子になったが勝ちだと。
アタマの良い方々がなぜそうなるのだろうか?と,常々疑問に感じていましたが,一つ思い至った事があります。
競争を勝ち抜いて今日の地位を築いた人々というのは,むしろそれが必須条件だったのだろうと。
しかも,それが仕方の無い便法の現実路線だというのでは効率が悪いから,騙された偽りの正義だろうと何だろうとその現実主義に大手ふって乗っかっていれば良いと。
もちろん,余り自らの考えを持たず,あるいは持っていても開陳しようとしない人たちも大勢いる事でしょう。空気を読み,自らをそれに合わせようと努力します。新聞やテレビの影響も大きい事でしょう。
統治行為論なる言葉があります。砂川判決で出てきた言葉で,これはこれで恐るべき法論理ですが,更に恐るべき事に「教育は統治行為だ」と嘯いた者がいます。
戦前は鬼畜米英と国民を煽って指導層を生きて国を敗戦に導き,戦後はかつての敵国に寝返ってのし上がった卑怯者達です。
何度も書きます。父親が戦前の学校の空気を語っていました。子供の作文一つとっても,軍への称賛や兵士たちへのねぎらいの内容が奨励されました。評価は内容の優劣ではなくて,それについて書かれているかどうかです。
父は,自らの体験を子供への教訓・処世訓として教えてくれたのかもしれません。しかし,既にその事が十分理解できる年齢に達していた私は,決して二度とその様な事は許されるべきものではないと感じました。
一部の卑怯者が闊歩するためには,多数の真面目で,とある方針に従順でかつ卑怯でない人たちが必要です。皆が卑怯者になってしまったら社会が成り立たないですから。
そして,そうしたい人たちは,教育への干渉を熱心にやります。平和への理念など絵空事だとバカにして,戦争は天災の様に避けられない現実論だと決めつけて軍備拡張拡大を進めます。
我々が行くべき道しるべとなる理念・理想を失ったら,この世は闇です。そして刹那主義に堕落したら,先々破滅しかありません。お任せ民主主義などあり得ません。それに気づき,自分たちの頭で自分たちの行く先を考えようとする若者たちの出現は,闇夜に一筋の光明を見る思いがします。
「理想と現実は別さ」と,物知り顔の方が賢いと。
同じエネルギーで活動するならば,正論ではない別な現実論で働いた方が遥かに効率が良いし,達成感もあると。頭の良い人,特に競争を勝ち抜いて今日の地位を築いた人にその傾向が強いように思います。時代の空気を読んで良い子になったが勝ちだと。
アタマの良い方々がなぜそうなるのだろうか?と,常々疑問に感じていましたが,一つ思い至った事があります。
競争を勝ち抜いて今日の地位を築いた人々というのは,むしろそれが必須条件だったのだろうと。
しかも,それが仕方の無い便法の現実路線だというのでは効率が悪いから,騙された偽りの正義だろうと何だろうとその現実主義に大手ふって乗っかっていれば良いと。
もちろん,余り自らの考えを持たず,あるいは持っていても開陳しようとしない人たちも大勢いる事でしょう。空気を読み,自らをそれに合わせようと努力します。新聞やテレビの影響も大きい事でしょう。
統治行為論なる言葉があります。砂川判決で出てきた言葉で,これはこれで恐るべき法論理ですが,更に恐るべき事に「教育は統治行為だ」と嘯いた者がいます。
戦前は鬼畜米英と国民を煽って指導層を生きて国を敗戦に導き,戦後はかつての敵国に寝返ってのし上がった卑怯者達です。
何度も書きます。父親が戦前の学校の空気を語っていました。子供の作文一つとっても,軍への称賛や兵士たちへのねぎらいの内容が奨励されました。評価は内容の優劣ではなくて,それについて書かれているかどうかです。
父は,自らの体験を子供への教訓・処世訓として教えてくれたのかもしれません。しかし,既にその事が十分理解できる年齢に達していた私は,決して二度とその様な事は許されるべきものではないと感じました。
一部の卑怯者が闊歩するためには,多数の真面目で,とある方針に従順でかつ卑怯でない人たちが必要です。皆が卑怯者になってしまったら社会が成り立たないですから。
そして,そうしたい人たちは,教育への干渉を熱心にやります。平和への理念など絵空事だとバカにして,戦争は天災の様に避けられない現実論だと決めつけて軍備拡張拡大を進めます。
我々が行くべき道しるべとなる理念・理想を失ったら,この世は闇です。そして刹那主義に堕落したら,先々破滅しかありません。お任せ民主主義などあり得ません。それに気づき,自分たちの頭で自分たちの行く先を考えようとする若者たちの出現は,闇夜に一筋の光明を見る思いがします。
2015-10-22 12:40
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コメント(8)
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平和を願う気持ちは同じと言いながら
武力を持たない使わないようにしようと主張する人たちを
お花畑に住んでいると侮蔑する
あの現実主義の人たちですね
by gonntan (2015-10-22 21:42)
ご意見まことにその通りと、膝を打って拝聴しました。
by kazg (2015-10-22 22:04)
gonntanさん,ありがとうございます。
仮に政治的なスタンスは別としても,仕事の上でもそのように考える人達がいます。とすると,政治は別とも言えない様に感じます。同じ行動原理になってしまいます。
平和を唱えながら戦争をしたい自己矛盾な人達です。
by Enrique (2015-10-22 23:43)
kazgさん,ありがとうございます。
世の人達が流される機構を少し考えてみました。納得いただければ幸いです。
by Enrique (2015-10-22 23:46)
昨日は、ボーっとして書けませんでした
お父様の事、以前に書かれていてそれがEnriqueさんのバックボーンに
なっていると思います。
>戦争は天災の様に避けられない現実論だと決めつけて軍備拡張拡大を進めます。
このように誘導することを見抜けない人たちが多く
私たちのような人間が浮いて見えて、そして異端者みたいな扱いになります
風潮を変えたいですね。
物申す人は、考える人だと
by majyo (2015-10-23 20:51)
majyoさん,ありがとうございます。
何を書いても空しさが残るところが有りますが,日本国民の良識を信じて元気出して行きます。
by Enrique (2015-10-24 11:31)
> 戦争は天災の様に避けられない現実論だと決めつけて軍備拡張拡大を進めます。
> 我々が行くべき道しるべとなる理念・理想を失ったら,この世は闇です。
など、同じ思いです。
by momotaro (2015-11-03 21:48)
momotaroさん,コメントいただいていていました。ありがとうございます。
公私共に多忙で,ブログ訪問出来ずにおりました。
またよろしくお願いします。
by Enrique (2015-11-20 17:10)