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日本の現状私感

ヨーロッパの国々などの中には,過去の出来事によって日本に好意を持っている国々が有ります。
そんな昔の事を覚えていてくれてと日本人は嬉しくなって美談として語られるのですが,逆の負の遺産の場合は,日本人は忘れていても対象国は決して忘れられない過去と言う事も有るでしょう。

付き従う親分とはどうなのでしょうか?
義理人情の浪花節的価値観は当然通用しません。自分ではそんなもの無いと思っていても,家庭で学校で仕込まれています。それが無ければ,たぶん日本社会でやって来られなかったでしょう。積極果敢な帰国子女が日本の学校では上手くやれず虐められるのは何故でしょうか?

国際標準の考え方を持った子供が日本の学校に入って来れば,寄ってたかって虐めれば済む事ですが,そのような日本的価値観は,勿論国際標準では通用しません。明治以降,あるいは戦後,我々は西側先進諸国の仲間入りをしたと思っていますが,依然特殊な価値観を持った国です。経済が強い時は,経済力で吹かす事も出来ましたが,経済力が落ちて来た現在,何で指導力を発揮すれば良いのでしょう。

語学力の不足は良く言われます。そして,小学校から英語教育を取り入れろという圧力で,間違った教育政策が為されます。英語使いの達人の多くは,それは百害あって一利無しと指摘するのにです。一時期の日本製品の英文マニュアルの酷さが指摘されましたが,品物が良ければ,マニュアルの説明など要らないのです。もし,英語がペラペラになったって,日本語でまともな思考が出来なかったり,中身が空ならしょうがないのです。もちろん,交渉担当者には語学堪能な人が要求されますし,語学教育自体悪いことではありません。しかし,それで国語や算数が削られる事こそが問題です。

事実に基づいて,自分の意見を主張し,論理的に説明出来る事が重要です。
しかしながら,昨今のネット上には,根拠不明な物言いが氾濫しています。自らの主張のみ声高に叫び,根拠や論理がものの見事に欠落しています。しかもそれをみごとに具現化したような政治とそれにくっつく経済界と。

若い日本人には,言語能力の問題もありますが,それ以前に,まずごく基本的な知識の上に,またそれを取り纏める論理性が無ければ,まともに意見は持てないことでしょう。大方の意見に従って,お上の言う事を聞いていれば安泰といった伝統的な日本人の特性に従っていてもどんどん息苦しくなることに気がついているでしょう。引きこもりや就労拒否もそんな意思表示かもしれません。私の年代の思考なら,食えなければ,むしろきつい現場仕事をしてでもとも思いますが,現在の若者の多くはそれをしたがらない様です。

教育にも,世の二極化がどんどん進みます。公教育への財政支援がどんどん低下します。高校は無償化しましたが,私立は言うに及ばず,国立大学であっても親のかなりの経済力が必要です。そこは奨学金がありますが,現在の日本の奨学金制度は,有利子のものは言うにおよばず,無利子だとしても,返還義務のあるものが果たして奨学金と呼べるものでしょうか。公的教育ローンと呼べば良いでしょう。実際,地銀などの教育ローンの方が利率が低かったりします。債務を作らせて自由を奪うというのは,奴隷化政策です。非正規雇用をどんどん増やして収入を減らし,メガバンクは,公的奨学金と言う名の教育ローンに資金を回すだけでなく,かつてのサラ金をも飲み込んで「金融立国」のお先棒をかついでいます。

教育の底辺が広がらなければ,そのエッセンスとしての高度な研究成果も出て来ないでしょう。ネット環境が誰でも使えて自由に意見を発信出来る様になった反面,無知をひけらかして極論を言い,威張る様な言説もでてきます。一部の大学では,高校の復習ではなくて中学の復習をしていると言います。どうしてこうなったのでしょうか?かつては,アメリカの大学の教養の数学は,日本の中学レベルだと嗤った時代もありました。タクシードライバーやプロレスラーがドクター持っているとか。アメリカの学位の軽さを嗤ったりもしました。現場の労働者の質の悪さを嗤ったりもしました。

今やプロレスラーが文部科学大臣をつとめますから,本家のアメリカよりもすごい事になっています。
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