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社会の改善のためには

だいぶ前の事(民主党政権時だったか)ですが「子供に金をやってどうするんだ?」と,のたまうオジサンがいました。

「子供の教材代など払う必要などない」と,理路整然っぽく自分勝手な論理を展開するお兄さんがいました。仕事を持っていて昼食時外食屋にメシを食べにくる人がカネが無いわけありませんが,「教材など教員が作るものだから,金を払う必要は無い」と。経済的理由ではなく給食代を払わない親の論理も,その様なもので,「義務教育だから余計なカネを払う必要が無い」と。

自分さえ良ければ(社会はどうなっても)良いという論理に見えます。しかしながら,「自分さえ良ければ良い」と皆が思いだしたら,社会は回りません。自分中心に社会が回っていると思うのか,自分勝手に振舞って自分は何も困らないと思っているのでしょうか?自らが社会で生かされているという発想が無いのでしょうか?

ワクチンの接種に関しても,同じような発想を見ます。
危険だから受けないと言う人が少なからずいます。むろんワクチン接種の危険性はゼロではありませんので,個人的な理由で受けない自由は当然あります。しかし,ワクチンの考え方は,どの疾病であっても,感染リスクや更には掛って他の人に感染させるリスクを減らすためのものであって,一種の社会的義務のようなものです。自分のためだけではなく,社会のためでもあるわけです。しかし,「自分の直接的リスクはほんのわずかでもイヤだ,社会に与える影響など知ったこっちゃない。」となれば,受けないという選択もあるわけです。

この考え方は,コロナ・ワクチンに限らず当方のスタンスで,コロナ以前にも記事を書いています。 当方は皆で同じことをやったり,ましてややる様にとの「同調圧力」は大嫌いですが,コロナワクチンにそのような圧力は感じません。正しい情報に基づき,なるべく多くの人に自分で納得して受けてもらうのが良いと思います。

日本に住んでいたら,ワクチンを必ず受けろという強制はありません。個人の自由意志に任せられています。しかし,例えばアメリカのある州に長期間住もうと思ったら,特定の疾患のワクチン接種が義務づけられています。子供の頃に受けていても,接種証明がなければ改めて接種されます。20年前アメリカのとある州に1年ほど過ごした時は,取れるだけの接種証明を持って行ったのですが,余り認められず,当方も子供たちもブスブス何本も打たれました。イヤならわざわざそこに住まなければいいだけの事で,住みたければ,受けざるを得ません。

皆が右習えというのは,一見全体主義かの様に見えますが,ワクチンに関しては受けられる人は一人残らず受けるのが社会生活をする上での,たしなみです。日本社会はワクチンに関しては少しナイーブに過ぎるのではないかと思います。


全然別の話ですが,郵便局の時間外窓口に書留か何か受け取りに来たオジサン,モノを探している職員に「何をモタモタしてやがる」と怒鳴って,待たずに立ち去りました。これ一つ見ても,社会の寛容度が無いのです。せっかく窓口に来たのですから,ほんの少し我慢すれば再配達の手間が省けたはずですのに。きっと自分の職場ででもそう振舞っているのでしょう。周りは堪ったものではありません。どういう立場の人か知りませんが,こういう人に限って,強いものに対しては,へこへこへつらうのかもしれません。

前の前の政権時,総理大臣の数々の不祥事がうやむやにされる中で,150円のコーヒーを100円で飲んでいたオジサンが逮捕されたというニュースが流れていました。巨悪に対しては見て見ぬふりを決め込んで,みみっちい事やら叩きやすそうな人を袋叩きにして溜飲を下げる。政治も官も民も,そしてマスコミも,こういう事(ばかり)をやっていては,社会は決して良くならないでしょう。

自分たちは苦労したから,子供たちや孫たちは楽させてやりたい。貧乏だった時代を忘れずに努力したのが,かつての日本人だったと思います。「自分は苦労したから,人にはさせたくない。」と考えるのならいいのですが,「自分は苦労したから人も同じような目に遭えばよい」と考えだしたらアウトです。

町内会の,ちょっとしたムダな行事を一つ止めるだけでも大変な事です。コロナ禍でもなかなか止めません。誰やらの顔を立てるためとか,役所への忖度もありますが,一つ残念な考え方が,「自分の苦労を人にも同じように味わせたい」というものです。そして,「やるのが当たり前」と思考停止してしまっています。反対しにくいよう良い子ぶって演説打つ人がいます。

良い子ぶる人,言われるがままに身を任せている人,その方が楽です。自己主張しないほうが安全です。しかし,それを決め込んでいたら,社会は良くなりません。少なくとも自分の暮らしやすい世の中にはなりません。
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