SSブログ

カミソリをどうするか? [科学技術雑感]

使っていた電気カミソリの電池が逝ってしまい,処分せざるを得なくなりました。

当方はかなり物持ちの良い方だと思うのですが,10年程も使いましたでしょうか?充電池の持ちが極端に悪くなり,AC100Vを繋ぎながら使っていました。繋いでいれば,元気よく出来たのが,繋いでも元気が無くなってしまいました。古くなった電池が充電電流を食ってしまってモーターへの供給電流が回らないようです。へたった電池を取り出して捨てて,AC100V使用専用にすれば,もう少し使えたかも知れませんが,手間を考えて処分しました。

その前使っていたものは,電池より前に,網状の前刃部分が破れてしまい,危険なので処分した記憶があります。

電気カミソリは,水を使わないでひげそりが出来るのがポイントだったと思います。今回処分したのが今まで使った2台目だったか3台目だったか忘れました。

私の父は「そんなものではキレイに剃れない」と言って使いませんでした。

刃物には,小はカミソリやカッターの刃から,はさみ,料理に使う包丁に,鋸や鉋,鑿などの大工道具などがあります。工業用の巨大な刃物もあることでしょう。

ノーベル化学賞受賞の田中耕一さんのご実家は鋸の目立て屋さんだったそうですが,かつては「鋸の目立て」というのも商売として成り立っていたのです。

電動ノコギリがありますが,手ノコの方が便利な造作もありますので,手ノコは生き残っていますが,ノコ刃は使い捨ての替え刃式になってしまいました。これがまた高級な道具を最高技術で目立てした並みに良く切れるのですから,致し方ありません。

電気カンナも便利な電動工具です。あら仕上げをするのにこれが無いと堪りません。私が茶室一軒建てただけでも,大変お世話になりました。しかしながら,手鉋のミクロン単位の仕上がりは,電気カンナの比ではありません。寸法を出すには電動式機械式のものが有利ですが,薄い薄い鉋屑を出して仕上げた木肌の美しさは,どんな仕上げよりも勝ると言えます。

そういえば,機械加工の分野でも,CNC工作機の普及で,手加工はほぼ駆逐されてしまった様ですが,定盤の精度を出す「きさげ」などは職人の手作業だといいます。

話がそれてしまいましたが,私の捨てた電気カミソリの後釜をどうするかですが,とりあえずは,使い捨てもしくは替え刃式のカミソリを使いつつも,これは危険なゴミです。

天然砥石を何本か持っているので,ゴミを出さない昔の,砥ぎながら使う日本カミソリが最も良いという結論に達してしまいました。

フェザー プロフェッショナル  アーティストクラブSS 日本剃刀 ブラック

フェザー プロフェッショナル  アーティストクラブSS 日本剃刀 ブラック

  • 出版社/メーカー: フェザー安全剃刀株式会社
  • メディア: ヘルスケア&ケア用品
春吉作 桐箱入り 日本剃刀 (かみそり) 【別誂 本床向剃刀】

春吉作 桐箱入り 日本剃刀 (かみそり) 【別誂 本床向剃刀】

  • 出版社/メーカー: 春吉
  • メディア: ヘルスケア&ケア用品
フェザー プロフェッショナル  アーティストクラブSS 日本剃刀 ライム

フェザー プロフェッショナル  アーティストクラブSS 日本剃刀 ライム

  • 出版社/メーカー: フェザー安全剃刀株式会社
  • メディア: ヘルスケア&ケア用品
兼吉作 日本剃刀(ニホン カミソリ) 藤巻 桐箱入り 【手造り】

兼吉作 日本剃刀(ニホン カミソリ) 藤巻 桐箱入り 【手造り】

  • 出版社/メーカー: 鎌吉
  • メディア: ヘルスケア&ケア用品
越後鍛冶 岩崎重義作 日本剃刀 1丁掛 桐箱入

越後鍛冶 岩崎重義作 日本剃刀 1丁掛 桐箱入

  • 出版社/メーカー: 三条製作所
  • メディア: ヘルスケア&ケア用品

今からかれこれ,30年近く前になりますでしょうか。先代の越後鍛冶・岩崎航介さんの仕事場を見学させて戴いたことがあります。職人気質の方でしたが,科学的方法論に則って製作しているところは,大変感銘を受けました。 特に焼き入れ温度などの重要な温度の見極めは勘に頼らずに,鉄の磁化喪失温度(キュリー温度)を利用して,磁石に付く付かないで見ていたところなど,大変な合理精神の持ち主だと思いました。薬品棚には塩酸類などをお持ちで,エッチングして顕微鏡で組織観察などをされていたようでした。
nice!(4)  コメント(2)  トラックバック(1) 

nice! 4

コメント 2

アヨアン・イゴカー

北海道にいた子供の頃、樵も副業にしているような人が、我が家の鋸を研いでくれたのをかすかに記憶しています。難しそうでしたが、とても面白そうでもありました。
by アヨアン・イゴカー (2014-11-30 13:10) 

Enrique

アヨアン・イゴカーさん,ありがとうございます。
鋸の研ぎ(目立て)は,通常の刃物の研ぎよりも難しいと思います。そのためかつては専門家がいたのでしょう。自分の道具は自分で研ぐ腕の良い大工でも,鋸だけは専門家に依頼していました。私は,枝切り鋸などの目の粗いものは自分でやりますが,それほどの切れ味にはなりません。
by Enrique (2014-11-30 14:06) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。